〔191〕東赤石山 (1,707m

2007年04月29日(当時57歳)


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愛媛県別子山村
前日の移動
  剣山の見ノ越から近くて遠い酷道439号線を半泣き状態で走り抜き、日浦の登山口に入る。
登山口の駐車場にはトイレも有り、6台の車が既に停まっており、その後も徐々に車は増えていった。
  東赤石山から西赤石山まで縦走しようとすると一般道を5.6km歩く必要があるが、明日は頼もしい
応援団が来てくれるので車が2台になるので、一般道歩きはしなくて済むことになった。
Road Map :見ノ越からR439を走り、京柱峠で泣き、県道6号線に入ってからは大田尾越の峠で泣かされる。
Route Map:瀬場登山口から東赤石山に登り、西赤石山まで縦走して銅山越から日浦登山口に下山する。
日本二百名山』 変化の多い縦走コースは展望も良く充分楽しめた。
標高差:1,036m
銅山越〜日浦登山口:55分
  ダイヤモンド水から下山していると先に下山した先輩が迎えに来てくれた。途中には遺構の説明板が沢山あり足が進まない。
8時間弱にて赤石山縦走を終える
  先に下山した先輩からの情報では瀬場からの東側の登山道にも沢、滝があり面白い道だったとのこと。縦走の退屈さは兎も角、瀬場谷の綺麗さとトラバース路の面白さが記憶に残る。特に八巻山はお勧めの山です。
コースタイム:7時間56分
三角点 赤石山荘 八巻山分岐 物住頭 西赤石山 銅山越 日浦登山口
11:18 11:49 12:08 12:40 13:16 14:21 15:16
八巻山経由、東赤石山三角点:3時間30分
瀬場登山口 分岐 赤石山荘 八巻山 東赤石山 三角点
7:15 8:16 9:50 10:25 10:50 10:58
04/28 04/28 04/29 04/30 04/30 04/30
三 嶺 剣 山 東赤石山 笹ヶ峰 伊予富士 瓶ヶ森
2007年度の四国の山遠征
三角点〜西赤石山:1時間58分、西赤石山〜日浦登山口:2時間00分
登山当日
  先輩は朝、自宅を出発して予定通りの7時に日浦登山口に来てくれた。 先輩の車で瀬場の登山口まで移動する。
瀬場の登山口には駐車場が無く、道路の空きスペースに車を停める。駐車場は無いがトイレは有り。
ダイヤモンド水
  金鍋鉱床坑外ボーリング(試錐)探査1号孔のあとです。 
金鍋鉱床の露頭(鉱石が地表に現れている部分)はこの後の山の頂上近い標高1,300mくらいのところにあります。
  この鉱石を確認するため昭和25年9月から4ヶ月間傾斜角度45度でボーリングによる探査を行いました。途中約80mの深さのところで地下水脈に出合い以来その水が絶えることなく自噴し続けています。硬い岩盤に孔をあけるため ロッド(回転駆動軸)の先に小さなダイヤモンドをちりばめたビットを使っていましたが探査が終わったあとこれを回収することができなくなり孔底に残ったままになっていることから誰言うことなくこの自噴水を「ダイヤモンド水」と呼ぶようになりました。
(参考)
坑外ボーリング2号孔(昭和26年8月から4ヶ月間実施)はこの少し上流の奥窯谷沿い標高1,169mくらいのところです。また標高800mくらいの坑内からも14本のボーリング探査を試みました。
日浦の駐車場にあった別子銅山の案内図。 歴史に疎いので名前だけ
しか知らなかったが、かつては世界一の産出量を誇り、住友財閥を
築いたらしい。(クリックで拡大します)
日浦登山口の駐車場。 ここで車中泊したのだが、昨夜は6台程の車が
今朝には満車状態になっていた。 誰もが考えることではあるが自転車を
ここに置いていく人も二人居た。 先輩に7時に迎えに来てもらう予定
なのでゆっくりと朝飯を食べる。
”瀬場”の登山口。 登山届けポストとトイレがあった。
7時に先輩の車が迎えに来て瀬場の登山口に移動する。 瀬場側には
駐車場が無いので道路の空きスペースに車を停めて出発準備をする。
瀬場谷沿い登山道はきつい登りは無く、
沢音を聞きながらの歩きは気持ちが良い。
”スミレ”はあちこちで見掛けるが、ここの登山道には群生して
咲いていた。 ”スミレ”の群生を見るのは初めてだ。
八間滝”は途中で二股に分かれた綺麗な滝であるが、
樹木が邪魔をして全容が見える場所が無い。
この他にも小さな滝、落ち込みが多く、目を楽しませてくれた。
透明度が高く水量の多い瀬場谷を何度か渡る。
周辺は雑木林であり、植林帯と違って雰囲気は最高に良い。
苔むした綺麗な沢なので何度も足を止めてまう。
沢中を歩いたり、渡ったり、沢から離れたりを繰り返すが、
スリルを味わえる程の危険箇所はまったく無く、
ハイキングには持って来いのコースであった。
2時間30分登ると、これまでの樹林帯から突然視界の広がる所に出た。
前方には岩がゴツゴツした急峻な岩稜が広がる。
展望の広がる場所から少し歩くと ”赤石山荘”に着く。
プレハブ風の小汚い小屋であるが、
営業小屋の様で宿泊料は二千円らしい。
小屋の中を覗いて見ると中央に廊下があり、部屋は民宿の様に
小部屋に分かれていた。 部屋の中までは見なかった。
地図を持て来ているのに誰も見ようとせず、
3人共、このピークが ”東赤石山”と信じ込んでいた。
”東赤石山”に登っているつもりで道らしい道の無い岩峰を登っていく。
俺が支えているから今の内に通ってくれー
ええ歳扱いて、おっさん何をいちびっとん。
尾根筋まで上がり切ると ”新居浜市街”と ”瀬戸内”の大展望が広がっていた。
絶景ではあるが、春霞で見通しは悪く本州までは見えなかった。
両手両足を使い急峻な岩峰を登り切ると写真のおっさんから
ここは八巻山ですよ!”と行き成り言われた。 多くの人が間違って
登ってくるようだ。 八巻山までの所要時間は3時間05分掛かった。
八巻山から東赤石山を見てみると、一旦、鞍部に下って登り返す様だ。
数名のおばはん連中が先行してしまい、危険箇所が多いのか
”キャーキャー”と茶色い声で喚いている。
目障りなのでこの連中を一気に抜いてしまう。
3時間30分にて ”東赤石山”(1,707m)に着く。 珍しく三人揃っての記念撮影とする。 今日はG・W中の最高の天気であり、二人に来てもらって良かったと安堵出来る一瞬である。
先輩が三角点は別の場所にあると言うので、そこまで行って
休憩することにする。
薮扱き気味の尾根道を東に8分程歩くと展望の良い尾根端に
三角点があった。 三角点信望者で無いのでどうでもよいのだが、ここの展望は素晴らしい。 地元のおっさんに山名同定してもらうが、腐った頭には何一つとして記憶に残っていない。
ここでお昼にしているとおばはん連中がここまで来たので
早々に退散する。
一旦、赤石山荘に戻り、小屋裏からの縦走路に入り4時間48分にて
八巻山への分岐点に着く。 赤石山荘から分岐点までは緩やかな登りで
あるが、真っ直ぐな道は変化がなく息が切れるだけだった。
西赤石山への縦走路を進んでいると前方に大きなピークが見え出した。”え〜〜!あれを越えるの”と心配したが、すれ違ったハイカーからはスリリングなトラバース路があると教えられた。
本日最大のハイライト、1,677mピークのトラバース路に入る。
左写真の拡大。見た目は凄くスリリングに見えたが、実際に歩いてみるとステップ巾が広く、しっかりしているので恐怖感はまったく無かった。 鎖もロープも無いが縦走中、一番楽しく
歩けた箇所であった。下山した先輩はこういう所が大好きなのに勿体無いことをしたなー!
トラバースも終盤になると前方に ”西赤石山”が見え出す。
トラバースを終えると後は穏やかな尾根道となり、
小さい上り下りを繰り返しながら進むだけ。
ここまで来るハイカーは少なく静かな歩きとなる。
振返ると物住頭、トラバースした1,677mピークが見えるが
八巻山と東赤石山はこれだろう?  との感じで判り難かった。
快晴は嬉しいのだが風が無くなり、やたら暑くなる。
日焼け止めをたっぷりと塗り日焼けを防ぐ。
山頂から銅山越方向を見る。
何度かのピーク越えがある様でここから銅山越の峠は見えていない。
5時間56分にて”西赤石山”(1,626m)に着く。
銅山越から登って来たハイカーで山頂はごった返していた。
山頂標識を撮影するのも順番待ちで一苦労。
7時間にて”銅山越”に着く。 どこの峠も同じであるが、ここにも
沢山のハイカーが休息していた。 交通の便が良いのか多くのハイカーは新居浜側に下りていった。 ここから日浦側への道は別子銅山の遺構、
旧跡巡りをしながらの下山となる。
西赤石山からは急峻な下りとなり、後は小さなピークを3回越えて
行く。 周辺にはツツジが沢山茂っているが、今年の開花は遅れてい
るのか花は咲いていない。
沢道の景観は良いのだが、沢水は瀬場谷の様な綺麗さは無く、
周辺に山と積まれた廃鉱が悪さしているのか。
石を敷き詰めた ”牛車道”から沢沿いの道に入るのだが、道中は遺構、旧跡だらけである。この橋も鉄パイプで出来ており昔のままの様だ。
7時間28分にて ”ダイヤモンド水”の水場に出る。
沢から離れ尾根筋に入ると”コバイケイソウ”が新芽を出し、”エンレイソウ”が花を咲かせていた。
先輩の一人は足の調子が悪いと縦走を諦めて下山路に入っていた。
ここまで来れたのに残念であるが日浦登山口で会うことにする。
5時間20分にて ”物住頭”(1,635m)に着く。
縦走中の単なるピークであるが展望は良かった。
寒風山登山口に移動
  日浦で先輩と別れてまともな道を走りたく、遠回りにはなるが一旦、新居浜に下りる。コンビニで
おにぎりを仕入れて、寒風山トンネルに向うが、トンネル手前に ”笹ヶ峰登山口”の表示を見付け、
林道を入っていく。 舗装はされているが離合出来ない林道を9kmも入って行くと通行止めとなり、
越えるはずの旧寒風山トンネルが無い。 数台の車が停まっており、人が居たので聞いてみると、ここは笹ヶ峰登山口には違いないが、目的の登山口では無い様だ。 ここからだと伊予富士を含めた登頂が出来なくなるので、9kmの林道を引き返す。
今日の温泉
  この辺の温泉は調べていないが、寒風山トンネルを越えて道の駅”木の香”まで行ってみると隣接する温泉があった。 入浴料は600円だが設備が良く満足価格であるが、20分で出てしまうので勿体無い。
寒風山登山口
  寒風山トンネルの高知県側から林道に入り走っていくと旧寒風山トンネルの手前に広い駐車場と登山口があった。駐車場には数台の車しか停まっていないが、朝には沢山の車が来るらしい。ここでレトルトの牛丼2杯とビールとで晩飯とし、後は爆睡する。
八巻山〜東赤石山〜物住頭〜西赤石山を縦走
ひがしあかいしやま
1,677mピークのトラバースを終えて振り返り1,677mピークを見る。
スリリングで楽しいトラバース路だった。
2024年4月10日改定